2016年、日本小児科学会は、日本では15歳未満の子どもが年間350人も虐待死で命を奪われているという推計値を出しました。
つまり、毎日1人の子どもが、日本のどこかで親に殺されているのです。
虐待死は、レアな事件ではなく、毎日の出来事なのです。
親による虐待を10年も放置し続ければ、3500人、30年も放置すれば、1万人以上の子どもが今後、虐待されて亡くなることになります。
幼い頃から虐待され、尊厳を壊され、自己評価を低められ、自分への攻撃や不当な扱いに対しても拒否できないように育てられれば、その子はどうなるでしょうか?
その答えは、ハッキリ出ています。
上の統計で厚労省自身が認めているように、過去30年間、虐待相談は一度も減らすことができず、30年前の200倍に増え続けるばかり。
「有識者」に制度設計を任せてきた虐待防止策は、過去30年間もの長い間、失敗続きなのです。
親に虐待された子どもの多くは、虐待された痛みを知らない周囲の人たちから理解されず、孤独の中でなんとか必死に生き残り、大人(有権者)になります。
しかし、虐待のトラウマは、時限爆弾のように襲ってきます。
ある時、突然にアルコール依存症になってしまったり、うつ病や統合失調症などを併発して働けなくなったり、生きづらい人生が延々と続くのです。
しかも、そうしたトラウマの治療費を自己負担している人がほとんどです。
なぜ、親のせいで植え付けられたトラウマを、被害者自身が負担しなければならないのでしょうか?
もし、子どもの頃に虐待されて病気やケガを負ったと医療機関に認められたなら、「親権者(=養育の法的責任者)だった親に医療費が請求され、被害当事者に過去の自己負担分が全額返金される」という条例や法律を作れば、何十年間も苦しい生活の中で医療費や薬代、カウンセリング料を払ってきた虐待被害の当事者が少しでも救われるというものです。
しかも、後で大金が請求される仕組みがあれば、親は子どもを虐待することで自分が損することを理解し、虐待抑止を動機づけるかもしれません。
こうした政策がこれまで発想すらされなかったのは、虐待防止の制度設計に携わる「有識者」たちが長らく当事者研究を怠ってきたからです。
彼らの言い分を鵜呑みにして虐待防止策を作ったら、過去30年間で1万人以上の子どもが虐待で殺されてきたわけです。
しかし、虐待被害の当事者は今、自ら声を上げ始めています。
今年は全国7か所で地元市民によって開催される『子ども虐待防止策イベント2021』では、各会場に地元の虐待サバイバー(=親から虐待されて大人になった人)たちが3人以上出演し、虐待被害の経験を告白します。
12月19日(日)、鹿児島市でもこのイベントが開催されます。
(※下記から参加予約できます)
このイベントでは、親からの虐待を告白する方が3名、出演します。
彼らの勇気が理解できるなら、彼らの声を目の前で聞いてみませんか?
市民ニーズをくみ取って政策に反映するのが、政治家の仕事のはず。
何の権利も法的に保障されず、家から逃げることさえできなかった子どもの痛みに、向き合ってみませんか?
あなたが政治家になる前に最初に抱いた志を、思い出してもらえませんか?
このイベントと同じプログラムで開催した『子ども虐待防止策イベント in 東京都下 2021』がNHKに取材され、同日に全国放送された番組の動画をお知らせします。
『子ども虐待防止策イベント in 鹿児島 2021』へのご参加は、今すぐご予約を!
※当日、自分の虐待被害を伝えたい方を急募!
鹿児島県民が対象ですが、熊本・宮崎からの問い合わせも歓迎。
下記リンクの記事を最後まで読み、そのリンクページの一番下のメールアドレスからお申込み下さい(先着3名)。
kagoshima.kodomo2021@gmail.com (代表・もえか)